記事一覧

クレジットカード陣営の対抗策

三井住友カードを除くクレジットカード陣営は、この動きに対して敏感に反応した。○五年十月二十五日、ドコモの躍進に脅威を感じたクレジット会社が複数集まって結成したのがモバイル決済推進協議会(MOPPA)という団体である(カード会社二十三社、他にトヨタ、KDDIなど)。この協議会はもとはフェリカ仕様の携帯電話(おサイフケータイ)を使った決済に関して互換性のある統一方式を考えようとの趣旨で作られたのだが、ドコモ=三井住友カードの動きを受けて、いつのまにか反ドコモ連合のような色合いをもつようになった。

カード会社の経営陣はドコモと友好的に付き合うべきか、対峙すべきか、大いに迷ったのである。しかし、その間にもドコモは様々な方法でクレジット業界に働きかけてきた。iDを立ち上げ、資金力にものをいわせて関係企業(UCカード、ローソン、ファミリーマートなど)に次々に投資して味方につけた。その動きはカード会社ばかりでなく、その後ろに控えるメガバンクにとっても脅威に映りだした。

協議会の参加者の顔ぶれは鈴々たるもので、三井住友カードとVISAインターナショナルを除いたほとんどのカード会社とトヨタ、KDDI、ボーダフォンといった企業も名を連ね、一大勢力となった。そして、リーダー役のJCBがもともと開発していた技術を使ってドコモに対抗することになった。それがクイックペイであった。クレジットカード陣営は、クイックペイを使って、iDを潰すことによって、同時に新興勢力の電子マネー陣営の勢いも削ごうとした。ある意味、このポストペイ型の電子マネーの戦いは、クレジットカード業界VS電子マネー業界の「関が原の戦い」といえた。